【続】発達障害だっていいじゃない  ~鬱な私と4人の子供達~

発達障害の子供達も成人したので、これまでのことも書きつつ、50代からの奮闘の毎日をつづります。

「7040問題→8050問題→9060問題」を回避すべく準備をする

 

「8050問題」

今日は少しだけお堅い話しをしよう。「7040問題」や「8050問題」皆さんも聞いたことがあるでしょう。長年引きこもってきた子供が50代の中高年になり80代の親が見きれなくなるという話し。原因として大きいのがバブル崩壊にある。

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戦後

現在80歳というと昭和16年生まれなので、終戦時4歳である。戦争が終わって産めよ増やせよの時代がやってくる。食べるだけで大変で、子供のころから働きに出たり、学校にもろくに行けなかった人も沢山いる。その方々のお陰で今の日本が存在しているわけである。

 

高度経済成長期の頃

その後大きく経済が成長し中流世帯と感じる人がほとんどになった。大学なんて出たものなら仕事も引く手あまただったし、頑張っただけ昇格したし、買った不動産は数倍の資産価値になった。永年雇用で定年まで安心。しかもその頃の人達は9人とか10人とか兄弟が多い。みんなで支えるから親の介護がそれほど問題にはならかった。定年後は退職金と年金で老後はゆっくり過ごせるはずだった。しかし団塊の世代の試練は突然訪れた。バブルが崩壊し貰えるはずだった年金がどんどん削られ医療費負担も高くなった。不動産価格は購入時より下がった。立派に成長しているはずの子供達もまた不運に見舞われる。

 

バブルが崩壊

団塊ジュニアがこれから社会に出ようとした時、日本経済がどん底に突き落とされた。突如、就職先は皆無(低賃金で雇用できる高卒・中卒の就職率の方が高くなった)。団塊ジュニアの世代は人口ピラミッドをみてもかなり多い。大学受験の時だって倍率10倍は当たり前で、浪人生が200万人超の時代である。今の全入時代なんて到底考えられなかった。頑張って勉強して大学に入ろうが入るまいが就職できない。バイトすら探すのが大変。あっても派遣会社からの日雇い労働。苦戦を強いられた世代である。景気が少し上向いた時には新卒者しか採用しなくなった。そりゃあ引きこもりたくもなる。収入が少ないから自立するのが難しい。時代のせいなのに自信が持てなくなった。

 

「8050問題」はさらに進み「9060問題」に

団塊世代団塊ジュニアの世代の不運は現在進行形で進んでいる。更にコロナが追い打ちをかけた。非正規雇用の人から契約更新しないという形でクビになる。でも親世代が元気でいられるのには限界がきている。寿命は延びても健康寿命が延びているわけではない。このままでは共倒れになる。国会で政党がどうとか、総裁がどうとか話している人達はそもそも世襲政治家で、困っていないから分かるわけないのだ。

 

「8050問題」と発達障害

大きな変化を起こすことは庶民には困難だが、自分達には回避すべく準備をする時間がある。発達障害は引きこもりになりやすいので用意周到に備えなければならない。今の時代、何大学を出たかなんてもう全く意味がない。東大出身のニートだって沢山いる。それよりも手に職をつけたり、自立できる精神を培っていかなければならない。発達障害の子は特にその子の個性を生かした特技で戦わなければ生き残れない

 

まとめ:「8050問題」は誰が悪いという訳ではなく時代がそうしてしまったのだろう。だが現在進行形で全く他人ごとではない。これから発達障害の子供達をどう育てたらよいのか?合格したからといって大学に進む方が良いのか、専門学校が良いのか?就労するべきなのか?お母さんたちが80歳になっても頑張っているのだから、子育ての山場なんてこれからだ

 

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